予防医療の現場で活躍する看護師の業務とは?

基本的に医療施設は、病気になったら治療するという治療医学が中心だった。しかし、近年では、疾病の治療だけではなく、病気を早期に発見し、悪化を未然に防いだり、再発予防を行う予防医療も非常に注目されるようになってきた。

医学の発展によってさまざまな病気を治療することができるようになったが、一方で「もっと早く発見できていれば…」という状況も少なくない。そのため、予防医療をしっかりと行うことによって、これらの患者を救おうという考えが医療業界には広がってきた。全国各地にある検診センターはその専門施設であり、そこでは医師だけではなく、看護師が健康診断や人間ドッグなどを実施し、受診者の予防医療に尽力しているのだ。

ちなみに、健康診断や人間ドッグにおいては、受診者から細かく健康状態を聞き出すことが必要であり、コミュニケーションをとるのは主に看護師の役割だ。どこまで踏み込んで聞き出すのかが予防医療の鍵になる。さらに、聞き取りばかりではなく、診断結果から患者ごとに必要となる健康指導を行うことも重要な仕事だ。この時には、わかりやすく現状を説明し、改善点があれば指導しなければならない。

ところで、予防医療に携わる看護師には、おすすめしたい資格がある。それは健康医療コーディネーターという資格だ。この資格は看護師以外にも保健師や歯科衛生士など、様々な人々が取得できる資格であり、所有しておくと健康指導のほか、適切な医療施設の紹介やアドバイスをすることができるようになる。予防医療に長く従事する気持ちがあれば、取得しておくといいだろう。